夜中に1歳の子どもが突然泣き叫んで起き上がり、話しかけても反応がない、抱きしめようとしても暴れる、そんな経験をして「これは夜泣きとは違う」と感じた親御さんも多いのではないでしょうか。
「まだ1歳なのに夜驚症なんてあるの?」と戸惑いながらも、夜ごとの発作に疲弊している方もいるはずです。
夜驚症が1歳で起きる理由と正しい対応方法を知ることで、親も子も安心して夜を迎えられるようになります。
夜驚症は1歳でも起きるの?原因は?
夜驚症は1歳でも起きることがあり、この時期特有の脳と睡眠の未成熟さが主な原因です。
夜驚症は一般的に1〜8歳の子どもに見られる睡眠障害であり、1歳はその始まりの時期にあたります。深いノンレム睡眠から次の睡眠段階へ移行するときに脳が中途半端に覚醒してしまうことで起きますが、1歳の脳はまだ睡眠段階の切り替えが非常に未熟なため、この中途覚醒が起きやすい状態にあります。
1歳は後追い・分離不安・歯の生え始めなど、心身ともに変化が多い時期です。日中に感じた不安や興奮・疲労が睡眠に持ち越され、睡眠の質を下げることで夜驚症が引き起こされやすくなります。
また、1歳は昼寝のパターンが変化しやすく、2回寝から1回寝に移行する時期でもあります。この変化による睡眠リズムの乱れが、夜驚症のきっかけになることがあります。
さらに、睡眠不足・発熱・体調不良・いつもと違う環境での就寝なども、1歳の夜驚症を引き起こしやすい要因です。
このように、夜驚症は1歳でも起きることがあり、脳と睡眠の未成熟さに日中の疲労・不安・生活リズムの乱れが重なって起こります。
次の段落では、1歳の夜驚症の症状と特徴を詳しく解説します。
1歳の夜驚症の症状と特徴
1歳の夜驚症は、就寝から1〜3時間後に突然泣き叫び、目が開いているが意識がなく、抱きしめようとしても反応しないという状態が特徴です。
夜泣きとよく混同されますが、1歳の夜驚症には夜泣きとは明確に異なる特徴があります。
1歳の夜驚症の主な症状
- 就寝から1〜3時間後(深い睡眠の時間帯)に突然始まる
- 目が開いている・半開きになっているが、意識がない
- 激しく泣き叫ぶ・金切り声を上げる
- 体を硬直させる・手足をばたつかせる
- 名前を呼んでも反応しない・親の存在に気づかない
- 抱きしめようとしても暴れる・拒絶する
- 大量の汗をかく・呼吸が荒くなる
- 数分〜15分程度で自然に落ち着き、そのまま眠りに戻る
- 翌朝に本人の記憶がまったくない
夜泣きとの違い
1歳の夜泣きは空腹・不快・さみしさなどから目が覚めて泣くものであり、抱っこや授乳で落ち着きます。
一方、夜驚症は目が開いていても意識がなく、抱っこしようとしても暴れて拒否し、声が届かない状態が続きます。
「いつもと違う激しさで、何をしても反応しない」というのが、夜泣きと夜驚症を区別する最大のポイントです。
翌朝に子どもが何も覚えていない場合は、夜驚症の可能性が高いと判断できます。
このように、1歳の夜驚症は就寝後1〜3時間後に起きる意識のない泣き叫びであり、翌朝の記憶のなさが夜泣きとの最大の違いです。
次の段落では、1歳の夜驚症への対応方法を解説します。
1歳の夜驚症への対応方法
1歳の夜驚症への対応は、無理に起こさず安全を確保して静かに見守り、自然に落ち着くのを待つことが基本です。
発作中の子どもに意識はなく、声かけや抱っこが届かない状態にあります。親が焦って強い刺激を与えると、発作がさらに長引くことがあります。
発作中の対応
安全を確保する
ベッドからの転落・家具への衝突など、けがのリスクがないかを素早く確認します。
危険なものを遠ざけるだけで十分であり、強く抑えつけたり無理に動きを止めようとしたりすることは避けます。
声かけは短く穏やかに
「大丈夫だよ」「ここにいるよ」と短く穏やかに一言だけかけます。
大きな声で呼んだり、強い光をつけたり、体を激しく揺さぶったりすることは避けましょう。
落ち着くまで静かに待つ
発作は数分から長くても15分程度で自然に終わります。
静かに近くにいながら、眠りに戻るのを見守るだけで十分です。
翌朝は特に触れない
翌朝に「昨夜大変だったね」と話す必要はありません。
子どもに記憶はなく、親の不安そうな様子が逆に子どもの不安を高めることがあります。
やってはいけない対応
- 強い光をつける・大きな声で呼ぶ
- 体を強く揺さぶる・無理に起こそうとする
- 力ずくで抱きしめる(暴れている場合は危険)
- 翌朝に発作のことを問いただす
1歳の夜驚症への対応は、安全確保・穏やかな声かけ・静かに待つという流れが基本であり、余計な刺激を与えないことが最も重要です。
次の段落では、1歳の夜驚症を繰り返さないための予防策を解説します。
1歳の夜驚症を繰り返さないための予防策
1歳の夜驚症を繰り返さないためには、十分な睡眠の確保・生活リズムの安定・就寝前の環境づくりを日常的に整えることが基本です。
発作が起きてから対応するだけでなく、日常の中で夜驚症が起きにくい状態を作ることが根本的な予防になります。
十分な睡眠時間を確保する
1歳に必要な睡眠時間は11〜14時間が目安です。
睡眠不足は夜驚症の最大の引き金であるため、就寝時間を毎日一定にして十分な睡眠を確保することが最も基本的な予防策です。
「少し夜ふかしした日」「外出で疲れ果てた日」の夜は特に注意が必要です。
生活リズムを整える
昼寝の時間・食事の時間・就寝時間をできるだけ一定に保つことで、脳と体のリズムが安定し、睡眠の質が上がります。
昼寝のパターンが変わる時期(2回寝から1回寝への移行期)は特に睡眠リズムが乱れやすいため、意識して整えることが大切です。
就寝前のルーティンを作る
お風呂→授乳・ミルク→絵本→消灯という流れを毎日同じ順番で行うことで、脳が「眠る時間」を認識しやすくなります。
就寝前は刺激の少ない静かな過ごし方を心がけ、テレビや激しい遊びを避けることが睡眠の質を高めます。
寝室環境を整える
寝室をできるだけ暗く・静かに・快適な温度に保つことで、睡眠が安定しやすくなります。
音や光などの外部刺激が夜驚症の引き金になることがあるため、寝室環境の見直しが予防につながります。
就寝前にトイレ・おむつを確認する
膀胱の不快感が睡眠中の中途覚醒を引き起こすことがあります。
就寝前におむつを替える・トイレに行くことを習慣にすることが予防につながります。
受診を考えるタイミング
夜驚症は成長とともに自然に改善することがほとんどですが、以下の場合はかかりつけの小児科への相談を検討しましょう。
- 発作がほぼ毎晩起きる
- 発作の時間が30分以上続く
- けいれんのような動きがある
- 日中の機嫌・発達に明らかな変化がある
1歳の夜驚症を繰り返さないためには、十分な睡眠・安定した生活リズム・就寝前の環境づくりを日常的に整えることが最も効果的な予防策です。
監修

略歴
| 2017年 | 本田右志理事長より右脳記憶教育講座を指南、「JUNKK認定マスター講師」取得 |
|---|---|
| 2018年 | 幼児教室アップルキッズをリビングサロンとして開講 |
| 2020年 | 佐々木進学教室Tokiwaみらい内へ移転、「佐々木進学教室幼児部」として再スタート |
| 2025年 | 一般社団法人 日本右脳記憶教育協会(JUNKK)代表理事に就任 |



