子育てで大変な時期として中学生を挙げる親は、実は小学生以上に多いという調査結果があります。
昨日まで話しかけてきた子どもが急に口をきかなくなり、部屋に閉じこもり、何を考えているかわからない——そんな状況に戸惑っているパパ・ママは少なくないでしょう。
この変化は子どもの問題でも、育て方の失敗でもなく、脳が急激に変化している時期に起きる自然な現象です。
子育てで大変な時期・中学生の壁を正しく理解することで、今日の関わり方が変わってきます。
子育てで大変な時期・中学生の壁とは?
子育てで中学生が大変な時期の「壁」の正体は、第二反抗期と脳の急激な再編成が同時に起きることです。
第二反抗期は単なるわがままや反抗ではなく、子どもが親から自立しようとする脳の本能的なプロセスです。
「うざい」「ほっといて」という言葉は、親への否定ではなく「自分の世界を持ちたい」という自律性の芽生えを意味しています。
しかし親の立場からすると、昨日まで素直だった子どもが突然変わったように見え、どう接すればいいかわからなくなります。
中学生の子育てが大変に感じられるもう一つの理由は、親が「子どもをコントロールできなくなる」という感覚です。
小学生まではある程度親の言うことが通じましたが、中学生になると自分の意見を持ち、親の価値観に反論するようになります。
これは脳の発達として正常な変化ですが、親にとっては「突然壁が生まれた」という感覚を引き起こします。
このように、子育てで中学生が大変な時期の壁の正体は、第二反抗期と脳の急激な再編成が同時に起きることです。
なぜこの時期にこれほど大きな変化が起きるのか、次では脳科学的に見ていきます。
中学生の子育てが大変な時期に脳で起きていること
中学生の子育てが大変に感じられる時期に、子どもの脳では「シナプスの刈り込み」と呼ばれる大規模な再編成が起きています。
シナプスの刈り込みとは、脳内の神経回路の整理のことで、使わない回路が淘汰され、よく使う回路が強化されるプロセスです。
この再編成の過程で、一時的に感情の制御が不安定になり、些細なことで激しく怒る・突然落ち込む・親の言葉を極端に嫌がるという行動が現れます。
同時に、思春期ホルモン(テストステロン・エストロゲン)が急増し、感情の振れ幅が大きくなります。
「些細なことでなぜこんなに怒るのか」と感じる親の戸惑いは当然ですが、子どもの脳はホルモンの嵐の中にあり、自分でも感情を制御しきれない状態にあります。
また、中学生期は前頭前野(理性・判断・自己制御を担う部位)がまだ発達途上であるため、衝動的な行動や感情の爆発が起きやすい状態が続きます。
前頭前野の発達が完成するのは25歳前後と言われており、中学生はその途中にいます。
「なぜ先のことを考えられないのか」は、脳の構造上の問題であって、意志や性格の問題ではありません。
このように、中学生の子育てが大変に感じられる時期に、子どもの脳ではシナプスの刈り込みという大規模な再編成が起きています。
この時期の具体的な悩みとその対処法を、次で見ていきます。
子育てで中学生が大変な時期の具体的な悩みと対処法
子育てで中学生が大変な時期に多くの親が直面する悩みには、共通したパターンがあります。
口をきかない・部屋に閉じこもる
中学生が親と話さなくなるのは、親への信頼を失ったのではなく、自分の内面を整理するために「一人の空間」を必要としているからです。
無理に話しかけるより、「何かあればいつでも話せる」という姿勢を示し続けることが、この時期の最善の関わりです。
食事の時間・おやすみの一言など、短いやりとりを毎日続けることで「親子のチャンネル」は保たれます。
スマホ・ゲームをやめない
スマホやゲームは、中学生の脳にとって「仲間とつながる手段」であり「ストレス発散の場」でもあります。
一方的に禁止するより、「何時まで」「どこで使う」というルールを子どもと一緒に決めることが、長期的に機能します。
ルールを一方的に押しつけると、子どもの前頭前野が「反抗すべき対象」として親を認識し、さらに反発が強まります。
勉強しない・成績が落ちる
勉強しない理由の多くは、意欲の問題ではなく「何のために勉強するのかわからない」という目的の不在です。
「勉強しなさい」より「将来どんなことをしてみたいか」を一緒に話すことで、子ども自身が動機を見つけやすくなります。
このように、子育てで中学生が大変な時期に多くの親が直面する悩みには、共通したパターンがあります。
最後に、この時期を乗り越えるために親が持つべき視点を見ていきます。
子育てで中学生が大変な時期を乗り越えるために親が持つべき視点
子育てで中学生が大変な時期を乗り越えるために親が持つべき最も重要な視点は、「子どもを変えようとするのをやめること」です。
反抗・無視・言い争い——これらに対して親が「どうにかしなければ」と力を入れるほど、子どもの反発は強くなります。
中学生の子どもに今必要なのは、「正しい答えを教えてくれる親」ではなく「どんな自分でも受け入れてくれる親」です。
右脳教育が大切にしている「子どもへの6つのまなざし」のうち、「今の姿を途中の成長として受け取る」「今のままで大丈夫と丸ごと受け入れる」という視点は、中学生の子育てにそのまま活きます。
反抗しているこの姿も、黙り込んでいるこの姿も、すべて成長の途中にある子どもの姿です。
親がその姿を「問題」ではなく「プロセス」として受け取ることができたとき、親子の関係は変わり始めます。
「嵐の時期には、根を張ることに専念する」——中学生の子育てで大変な時期の親に伝えたいのは、この一言に尽きます。
このように、子育てで中学生が大変な時期を乗り越えるために親が持つべき最も重要な視点は、子どもを変えようとするのをやめることです。
監修

略歴
| 2017年 | 本田右志理事長より右脳記憶教育講座を指南、「JUNKK認定マスター講師」取得 |
|---|---|
| 2018年 | 幼児教室アップルキッズをリビングサロンとして開講 |
| 2020年 | 佐々木進学教室Tokiwaみらい内へ移転、「佐々木進学教室幼児部」として再スタート |
| 2025年 | 一般社団法人 日本右脳記憶教育協会(JUNKK)代表理事に就任 |



