読み聞かせの中学年向けのコツとは?選び方と続け方のポイント

読み聞かせ

「小学校中学年になっても読み聞かせを続けていいのか」「子どもが嫌がり始めたけどどうすれば続けられるか」と悩んでいる親御さんは多いのではないでしょうか。

中学年(3〜4年生)は読み聞かせが難しくなってくる時期と言われますが、コツを知っていれば自然に続けることができます。

読み聞かせ中学年向けのコツを知ることで、この時期ならではの豊かな読み聞かせの時間を作れるようになります。

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中学年への読み聞かせのコツとは?

中学年への読み聞かせのコツは、形式にこだわらず・子どもの興味に合わせ・対話を中心にすることです。

低学年のころは親が読んで子どもが聞くというシンプルな形が成り立ちやすかったのに対し、中学年になると「自分で読めるのに読んでもらうのは恥ずかしい」という自意識が出てきたり、内容への好みが明確になったりして、同じ形で続けることが難しくなってきます。

しかし、形式を変えれば中学年でも読み聞かせは十分に続けられます。

「ながら聞き」を許す

「ちゃんと座って聞く」という形にこだわらず、横になりながら・絵を描きながら・消灯後に暗闇の中で聞くなど、リラックスした状態で聞けるスタイルに変えることで、中学年でも自然に読み聞かせの時間が続きます。

「聞いているかどうかわからない」という状態でも、親の声はきちんと届いています。

「一緒に読む」スタイルにする

親だけが読むのではなく、交互に読む「交互読み」に切り替えることで、中学年の自立心を尊重しながら読み聞かせの時間を続けられます。

「このページは○○が読んで、次は私が読む」という交代が、受け身の「聞く」から能動的な「参加する」へと変わり、中学年の子どもでも楽しみやすくなります。

内容への感想を求めない

「どう思った?」「主人公はなぜこうしたと思う?」という感想を求めることを義務化すると、読み聞かせがプレッシャーになります。

読み終わったら親が一言だけ感想を言い、子どもが反応すれば一緒に話し、しなければそれでいい、というゆるさが中学年の読み聞かせを長続きさせます。

消灯後に続ける

就寝前の消灯後、暗闇の中で声だけで読み聞かせをするスタイルは、中学年でも有効な方法です。

「暗くなったらお話の時間」というルーティンが定着すると、子どもが自然にその時間を楽しみにするようになります。

このように、中学年への読み聞かせのコツは形式にこだわらず・子どもの自立心を尊重し・対話をゆるやかに楽しむことです。

次の段落では、中学年に合った本の選び方を解説します。

中学年に合った絵本・本の選び方

中学年に合った本の選び方のポイントは、子どもの今の興味・読み聞かせの長さ・対話が広がる内容の3つを意識することです。

低学年までの絵本では物足りなくなってくる一方、長い本は読み聞かせには向かないという中学年特有のバランスを意識することが、本選びの鍵になります。

子どもの今の興味を最優先にする

中学年は好みが明確になる時期です。

「教育に良い本」より「子どもが読んで読んでと持ってきた本」を優先することが、読み聞かせへの興味を維持する最善の方法です。

スポーツ・歴史・科学・ファンタジーなど、子どもの今の興味に合わせたジャンルの本を選ぶことで、読み聞かせが「楽しい時間」として定着します。

少し難しい本を読み聞かせで体験させる

自分では読もうとしないような難しい語彙・複雑なストーリーの本も、読み聞かせなら楽しめることがあります。

「自分で読む」より難しいレベルの本を読み聞かせで体験させることで、語彙力・読解力が自分の読書レベルを超えて発達していきます。

絵本も続けて問題ない

「中学年になったら絵本は卒業」ではありません。

大人でも楽しめる絵本・哲学的なテーマを扱った絵本・美しい絵と詩的な文章の絵本など、中学年だからこそ深く味わえる絵本が多くあります。

「絵本は幼いもの」という先入観を手放すことで、絵本を読み聞かせのラインナップに気軽に加えられます。

1章ずつ読み進める本を取り入れる

章立てのある本を毎晩1章ずつ読み進めるスタイルは、「続きが気になる」という感覚が読み聞かせへの動機になります。

「今日はここまで、続きは明日」という終わり方が、翌日の読み聞かせへの期待感を生みます。

詩・ノンフィクション・図鑑も活用する

物語だけでなく、詩の朗読・ノンフィクションの面白い部分だけを読む・図鑑の興味深いページを読むなど、バリエーションを広げることで、読み聞かせが「いつも同じ」にならずに続けやすくなります。

このように、中学年に合った本の選び方は子どもの興味・適度な難易度・続きが楽しみになる内容を意識することが鍵です。

次の段落では、中学年で読み聞かせを続けることで育つ力を解説します。

中学年で読み聞かせを続けることで育つ力

中学年で読み聞かせを続けることで特に育つ力は、読解力・批判的思考力・感情の言語化・親子の対話力の4つです。

「もう自分で読めるから読み聞かせは不要」という考え方は、中学年で読み聞かせをやめる大きな理由になりますが、自分で読むことと読み聞かせには全く異なる価値があります。

読解力・語彙力がさらに深まる

中学年は国語の授業で文章読解が本格化する時期です。

読み聞かせで豊かな語彙と文章のリズムに継続的に触れることが、授業での読解力の土台になります。

「読み聞かせをたくさんしてもらった子は文章を読む力が違う」という印象を持つ教師は多く、その積み重ねの効果は中学年でも続きます。

批判的思考力が育つ

中学年になると、物語の登場人物の行動・社会的なテーマ・倫理的な問いを扱った本を読み聞かせることができるようになります。

「この登場人物の選択はよかったと思う?」「自分だったらどうする?」という対話が、物事を多角的に考える批判的思考力を育てます。

感情を言語化する力が育つ

物語の中の複雑な感情・登場人物の葛藤を言葉で追いかけることが、自分自身の感情を言語化する力の発達につながります。

中学年は感情が複雑になってくる時期でもあり、読み聞かせを通じて感情の言葉のレパートリーが増えることが、思春期の感情表現に役立ちます。

親子の対話の窓口になる

中学年になると、学校での出来事・友達関係・自分の気持ちを親に話さなくなってくる子が増えます。

読み聞かせの後の短い会話が、「本の話」という中立的な入口から親子の対話を生み出す窓口になります。

「本の主人公が〇〇したけどどう思う?」という問いかけが、子どもが自分自身のことを話すきっかけになることがあります。

中学年で読み聞かせを続けることで、読解力・批判的思考力・感情の言語化・親子の対話という4つの力が育ちます。

次の段落では、読み聞かせが続かないときの対処法を解説します。

読み聞かせが続かないときの対処法

中学年で読み聞かせが続かなくなったときは、形式・タイミング・本の種類を変えることで多くの場合は再開できます。

「続かなくなった=もうやめるべきタイミング」ではなく、「形が合わなくなっただけ」という視点を持つことが大切です。

タイミングを変える

就寝前に限らず、週末の朝・帰宅後のおやつタイム・車の中など、タイミングを変えることで読み聞かせが自然に再開するケースがあります。

「毎晩必ず」という義務感をなくし、「時間があるときに」というゆるさに切り替えることが続けるための鍵になります。

子どもに選ばせる

「今週はどの本を読む?」と子どもに選ばせることで、読み聞かせへの主体感が生まれます。

親が選んだ本より、子どもが自分で選んだ本のほうが「続きが聞きたい」という動機につながりやすいです。

「読まなかった日」を責めない

忙しくて読めない日・子どもが「いらない」と言う日は必ずあります。

「できなかった」と気にせず、また読める日に再開するだけでいいのです。

「毎日できなくても、続けようとしていること」が大切であり、完璧にできないことを責める必要はありません。

オーディオブックを補助的に使う

親が読む時間が取れないときは、オーディオブックを活用することも選択肢のひとつです。

「今日はこれを一緒に聞こう」という形で、親子で同じ本の世界を共有する体験は、読み聞かせの代替として十分な価値があります。

読み聞かせが続かないときは、形式・タイミング・本を変えてみることで多くの場合再開でき、「ゆるく続ける」という姿勢が中学年の読み聞かせを長続きさせます。

監修

代表理事
佐々木知香

略歴

2017年 本田右志理事長より右脳記憶教育講座を指南、「JUNKK認定マスター講師」取得
2018年 幼児教室アップルキッズをリビングサロンとして開講
2020年 佐々木進学教室Tokiwaみらい内へ移転、「佐々木進学教室幼児部」として再スタート
2025年 一般社団法人 日本右脳記憶教育協会(JUNKK)代表理事に就任
塾講師として中高生の学習指導に長年携わる中で、幼児期・小学校期の「学びの土台づくり」の重要性を痛感。
結婚を機に地方へ移住後、教育情報や環境の地域間格差を実感し、「地域に根差した実践の場をつくりたい」との想いから、幼児教室アップルキッズを開校。
発達障害や不登校の支援、放課後等デイサービスでの指導、子ども食堂での学習支援など、多様な子どもたちに寄り添う教育活動を展開中。