「読み聞かせをしようとしても全然聞いてくれない」「途中でどこかに行ってしまう」「違う遊びを始めてしまう」と悩んでいる親御さんは多いのではないでしょうか。
「読み聞かせをしてあげたいのに聞いてくれないから意味がない」「この子は読み聞かせに向いていないのかも」と諦めかけている方もいるはずです。
読み聞かせを聞かない原因を正しく知ることで、その子に合った対応ができるようになり、読み聞かせを楽しい時間に変えていくことができます。
読み聞かせを聞かないのはなぜなの?
読み聞かせを聞かない最大の理由は、今の読み聞かせの方法・本の内容・タイミングがその子に合っていないことがほとんどです。
「この子は本が嫌い」「読み聞かせに向いていない」と思いがちですが、子どもが読み聞かせを聞かない場合、子ども側の問題よりも、読み聞かせの方法や状況がその子に合っていないことのほうが多いです。
読み聞かせを聞かないことにはいくつかのパターンがあります。
本の内容に興味が持てない・タイミングが悪い・読み方が一本調子で単調・体が落ち着かない年齢や特性がある・体調や機嫌が良くない、という状況が重なることで「聞かない」という行動として現れます。
「聞かないから読み聞かせをやめる」という選択をする前に、どのパターンが当てはまるかを把握することが、解決への最初の一歩になります。
また、「聞いていないように見えても、実は耳には届いている」というケースも非常に多くあります。
体を動かしながら・違う遊びをしながらでも、親の声と物語は子どもの脳にきちんと届いていることが多く、「聞いていないから意味がない」とは必ずしも言えません。
このように、読み聞かせを聞かない理由はほとんどの場合、方法・本・タイミングがその子に合っていないことであり、やめる前にパターンを把握することが大切です。
次の段落では、聞かない原因のパターンと見分け方を解説します。
聞かない原因のパターンと見分け方
読み聞かせを聞かない原因は主に5つのパターンに分けられ、それぞれに異なる対応が必要です。
パターン1:本の内容が興味に合っていない
「読み聞かせを始めるとすぐに違う遊びを始める」「途中でどこかに行ってしまう」という場合は、本の内容が子どもの興味に合っていない可能性が高いです。
親が「教育的に良い」と思って選んだ本が、子どもにとっては退屈な内容ということはよくあります。
見分け方:別の本(子どもが自分で選んだ本・普段興味を示しているジャンルの本)を読んだときの反応を比較してみましょう。
同じ「聞かない」でも、本を変えると聞くようになる場合は、本の選び方が合っていないことが原因です。
パターン2:タイミングが合っていない
眠い時間・空腹のとき・テンションが高いときに読み聞かせをしようとすると、集中して聞けない状態にあります。
「毎日この時間に読む」と決めていても、その時間帯が子どもの状態に合っていないことがあります。
見分け方:読み聞かせを「少し落ち着いた時間帯」「就寝前の穏やかな状態のとき」に変えてみて、反応が変わるかどうかを確認します。
パターン3:読み方が単調
一本調子で抑揚がなく淡々と読んでいると、子どもにとって聞き続けることが難しくなります。
テレビや動画と比べると視覚的な刺激が少ないため、声や間の変化がないと単調に感じやすくなります。
見分け方:少し声のトーンを変えてみる・場面によってテンポを変えてみる、という工夫をしたときに子どもの反応が変わるかどうかを確認します。
パターン4:体が落ち着かない年齢・特性がある
特に2〜3歳・ADHDの傾向がある子どもは、じっと座って聞くことが構造的に難しい場合があります。
「聞いていない」のではなく「体が動いているだけで耳は聞いている」という状態であることが多いです。
見分け方:体を動かしながら・横になりながら・ぬりえをしながら読んでみて、翌日に前日の話の内容を覚えているかどうかを確認します。覚えていれば「聞いていた」ということです。
パターン5:読み聞かせ自体にネガティブな印象がある
以前に「ちゃんと聞きなさい」と叱られた・感想を強制された・親が義務的に読んでいた、という経験が積み重なっていると、読み聞かせそのものへの抵抗感が生まれていることがあります。
見分け方:形式を変えて「今日は短くしよう」「横になりながら聞いていいよ」と伝えたときに反応が変わるかどうかを確認します。
聞かない原因の5つのパターンを把握することで、それぞれに合った対応が見えてきます。
次の段落では、読み聞かせを聞いてもらうための具体的な対応方法を解説します。
読み聞かせを聞いてもらうための対応方法
読み聞かせを聞いてもらうための対応方法は、本の選び方を変える・タイミングを見直す・形式を崩す・読み方に変化をつけるという4つです。
原因のパターンに応じた対応を取ることで、「全然聞かない」という状態が改善されることがほとんどです。
本の選び方を変える
「子どもが自分で持ってきた本」を読む日を作ることが、最も即効性のある対応です。
子ども自身が選んだ本は、その子の今の興味・関心が反映されているため、集中して聞ける可能性が高くなります。
「これは読む本として相応しくない」という判断を一旦横に置き、子どもが持ってきた本を喜んで読む姿勢が、読み聞かせへの興味を引き戻す最善の方法です。
図書館でジャンルを変えながら様々な本を試し、「どんな本のときに一番反応が良いか」を探っていくことも有効です。
タイミングと場所を変える
就寝前だけでなく、帰宅後のおやつタイム・週末の朝・車の中など、タイミングと場所を変えることで反応が変わることがあります。
「この時間に読む」という固定を外し、子どもが穏やかで受け取りやすい状態のときを選ぶことが、聞いてもらうための基本的な工夫です。
「ながら聞き」を許す
体を動かしながら・ぬりえをしながら・横になりながらなど、「ちゃんと座って聞く」という形式を外すことで、聞けるようになる子は多くいます。
「行儀よく聞かせなければ」という姿勢を手放すことが、読み聞かせのハードルを大幅に下げます。
ながら聞きをしている子でも、翌日に「あのお話の続きは?」と聞いてくることがあります。体が動いていても耳はきちんと届いています。
読み方に変化をつける
ひそひそ声で「ここが大事なところだよ」とゆっくり読む・キャラクターによって声のトーンを少し変える・ページをめくる前に少し間を置くなど、読み方に変化をつけるだけで子どもの集中が変わることがあります。
「どんな声で読んでくれるんだろう」という期待感が、読み聞かせへの興味を引きつけます。
短くする
「1冊読み切る」という義務感を手放し、「今日はこのページまで」「1分だけ読もう」という短さから始めることが有効です。
「短い読み聞かせを楽しめた」という体験の積み重ねが、読み聞かせへの抵抗感を少しずつ和らげていきます。
読み聞かせを聞いてもらうための対応は、原因に応じた本・タイミング・形式・読み方の見直しを一つずつ試していくことが基本です。
次の段落では、聞かない子でも続けるための工夫を解説します。
聞かない子でも続けるための工夫
読み聞かせを聞かない子でも続けるための最大の工夫は、「聞いているかどうかをゴールにしない」という視点を持つことです。
「ちゃんと聞いてもらえないなら意味がない」という思い込みが、読み聞かせをやめてしまう最大の原因になります。
「聞いていなくても続ける」を前提にする
体を動かしながら・違う遊びをしながら読み聞かせを続けることで、少しずつ「親の声で物語が流れる時間」が子どもにとって当たり前の日常になっていきます。
ある日突然「もう一回読んで」と言い出す子どもが多いのは、この積み重ねがあるからです。
読み聞かせの目的を「一緒にいる時間」に置く
「語彙力を育てなければ」「本を好きにしなければ」という目的を一旦手放し、「一緒にいる時間として読む」という姿勢に切り替えることで、聞くかどうかへの執着が薄れます。
「今日もそばで読んだ」という事実の積み重ねが、長い目で見たときに読み聞かせの恩恵を生み出します。
読み聞かせの形式を最大限崩す
消灯後に暗闇の中で声だけで読む・親が自分のために本を読んでいるだけという体裁にする・子どもが全く別の遊びをしていても続けるなど、形式を最大限崩すことで続けやすくなります。
専門家・保育士に相談する
読み聞かせへの強い拒否感が続く場合や、発達特性との関連が気になる場合は、かかりつけの小児科・保育士・図書館の司書などに相談してみることで、その子に合ったアドバイスが得られることがあります。
聞かない子でも続けるための工夫は、「聞くこと」をゴールにせず・形式を崩し・一緒にいる時間として続けることが最も大切なアプローチです。
監修

略歴
| 2017年 | 本田右志理事長より右脳記憶教育講座を指南、「JUNKK認定マスター講師」取得 |
|---|---|
| 2018年 | 幼児教室アップルキッズをリビングサロンとして開講 |
| 2020年 | 佐々木進学教室Tokiwaみらい内へ移転、「佐々木進学教室幼児部」として再スタート |
| 2025年 | 一般社団法人 日本右脳記憶教育協会(JUNKK)代表理事に就任 |



