癇癪はいつまで続く?終わりの時期と長引く原因について

癇癪

毎日のように繰り返される子どもの癇癪に、「いつまでこれが続くんだろう」と消耗している親御さんは多いのではないでしょうか。

終わりが見えないから辛いのであって、癇癪がいつまで続くのかがわかるだけで、気持ちがずいぶん楽になるものです。

実際には、癇癪には一般的な終わりの時期があります。原因を正しく理解して関わることで、癇癪の収束を早めることもできます。

正しい知識を持つことが、今この瞬間の育児を少し楽にしてくれるはずです。

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癇癪はいつまで続くの?

子どもの癇癪は、多くの場合5歳〜6歳ごろを境に、脳の発達とともに自然と落ち着いていきます。

癇癪がピークを迎えるのは2歳前後で、いわゆる「イヤイヤ期」と重なります。

この時期の脳は、感情をコントロールする前頭前野がまだ未発達であり、怒りや悲しみを感情のまま爆発させることしかできない状態にあります。

脳科学的に見ると、前頭前野が成熟するのは20代とも言われており、幼児期に感情の爆発が起きるのは脳の発達上、ある意味避けられないことでもあります。

3歳・4歳になると言葉が発達し、気持ちを少しずつ言語化できるようになるため、癇癪の頻度は徐々に減っていく子が多くなります。

5歳・6歳になると、前頭前野の発達が進み、感情を自分でコントロールする力が育ち始めます。

「嫌だけど我慢する」「言葉で伝える」という選択ができるようになるため、癇癪という形で感情を爆発させる場面が少なくなっていきます。

ただし、これはあくまで一般的な目安であり、子どもによって個人差があります。

小学生になっても癇癪が続く場合は、疲れやストレスの蓄積、または発達特性が関連している可能性も視野に入れることが大切です。

このように、癇癪は5歳〜6歳ごろを目安に落ち着いていくことが多く、脳の発達とともに自然に収束していくものです。

次の段落では、癇癪が長引く原因について詳しく解説します。

癇癪が長引く原因とは?

癇癪が長引く主な原因は、睡眠不足・空腹・親の対応のパターン・ストレスの蓄積の4つです。

どれだけ成長しても、脳と体のコンディションが整っていなければ感情のコントロールは難しくなります。

睡眠不足・疲労

睡眠が不足している子どもは、感情の調整機能が著しく低下します。

「いつもより癇癪がひどい日」は、前夜の睡眠が短かったり、日中に疲れが溜まっていたりするケースがほとんどです。

就寝時間を一定にし、十分な睡眠を確保することが、癇癪を減らす最も基本的なアプローチになります。

子どもに必要な睡眠時間は1〜2歳で11〜14時間、3〜5歳で10〜13時間が目安とされており、大人が思う以上に長い睡眠が必要です。

空腹・血糖値の低下

食事前や外出中など、空腹のタイミングに癇癪が増えるのはよくあることです。

血糖値が下がると脳のエネルギーが不足し、感情のコントロールがさらに難しくなります。

外出時のおやつや食事タイミングの管理が、癇癪予防に直結することも多くあります。

親の対応パターン

癇癪を起こすたびに要求を叶えてしまうと、「癇癪を起こせば思い通りになる」と学習し、癇癪が長引く原因になります。

また、親が感情的に怒鳴ることで子どもの不安が高まり、さらに激しい癇癪につながるケースも少なくありません。

対応のパターンを見直すことが、癇癪の長期化を防ぐ重要なポイントです。

ストレス・環境の変化

入園・入学・引越し・きょうだいの誕生など、環境が大きく変わるタイミングは、子どもにとって大きなストレスになります。

日常ではうまく処理できていた感情が、ストレスによって溢れ出し、癇癪という形で現れることがあります。

子どもが変化に適応するまでの間は、いつも以上に安心できる関わりを意識することが大切です。

このように、睡眠・空腹・親の対応・ストレスという4つの要因が、癇癪を長引かせる主な原因となっています。

次の段落では、癇癪がひどくなる時期とピークについて解説します。

癇癪がひどくなる時期・ピークはいつ?

癇癪が最もひどくなるピークは2歳前後で、「魔の2歳児」とも呼ばれるほど、この時期の癇癪は激しくなりやすいです。

2歳ごろは自我が急激に芽生え、「自分でやりたい」「こうしたい」という欲求が強くなる一方で、それを言葉で伝える力がまだ育っていません。

やりたいことと、できることのギャップが最も大きいのがこの時期であり、その葛藤が癇癪という形で爆発します。

2歳前後(イヤイヤ期)

「イヤ」「自分で」が口癖になり、何でも拒否する時期です。

着替え・食事・お風呂など、日常の場面すべてで癇癪が起きやすく、親が最も消耗しやすい時期とも言えます。

この時期の癇癪は発達の証であり、自我が育っているサインとして受け止めることが大切です。

自我が育つことは、将来の自立心や主体性の土台になります。「大変な時期」ではなく「成長の時期」と捉え直すことが、親自身のゆとりにもつながります。

3歳(反抗期との重なり)

3歳になると言葉が増える一方で、自分の思いを完全に伝えられないもどかしさから癇癪が続くケースがあります。

また、保育園・幼稚園への入園が重なる時期でもあり、環境の変化によるストレスが癇癪を増やすことがあります。

家では発散できていたエネルギーを、集団生活の中でずっと抑えてきた反動で、帰宅後に癇癪が爆発するパターンも多く見られます。

入学・進級のタイミング

小学校入学や学年が上がるタイミングは、新しい環境への適応ストレスから一時的に癇癪が増えることがあります。

これは環境の変化に体と心が適応しようとしているサインであり、時間とともに落ち着くことがほとんどです。

このように、癇癪のピークは2歳前後ですが、環境の変化のたびに一時的に増えることもあります。

次の段落では、癇癪がなかなか終わらないときの対処法を解説します。

癇癪がなかなか終わらないときの対処法

癇癪がなかなか終わらないときは、刺激を減らして安全な場所で静かに待つことが最も効果的な対処法です。

癇癪が長引いているときほど、親はなんとかしようと声をかけたり、抱きしめようとしたりしがちですが、感情の嵐の最中にある子どもにとってはさらなる刺激になることがあります。

刺激を減らす

騒がしい場所・明るい場所・人が多い場所は、癇癪をさらに長引かせる要因になります。

できるだけ静かで落ち着ける場所に移動し、刺激を最小限にすることで、脳が落ち着きを取り戻しやすくなります。

外出先では難しいこともありますが、人の少ない場所に移動したり、車に戻るだけでも状況が変わることがあります。

親が落ち着く

親が焦ったり、感情的になったりすると、子どもはその空気を敏感に感じ取り、さらに不安になります。

まず自分が深呼吸して、「待てばいい」と気持ちを切り替えることが、癇癪を早く収める最短ルートです。

時間を決めて待つ

「5分待つ」と心の中で決めて待つと、親自身の焦りが減り、落ち着いて対応しやすくなります。

感情の波には必ずピークと終わりがあり、適切に待つことで自然に落ち着いてくることがほとんどです。

落ち着いた後に気持ちを受け止める

癇癪が収まった後は、「嫌だったね」「悲しかったね」と短い言葉で気持ちを受け止めてあげましょう。

この一言が、子どもの感情の着地点になり、次の癇癪を起きにくくする効果もあります。

責めたり説教したりするのではなく、ただ気持ちを受け止めるだけでいいのです。それだけで子どもの安心感は大きく育っていきます。

このように、癇癪がなかなか終わらないときは、刺激を減らし親が落ち着いて静かに待つことが、最も効果的な対処法です。

監修

代表理事
佐々木知香

略歴

2017年 本田右志理事長より右脳記憶教育講座を指南、「JUNKK認定マスター講師」取得
2018年 幼児教室アップルキッズをリビングサロンとして開講
2020年 佐々木進学教室Tokiwaみらい内へ移転、「佐々木進学教室幼児部」として再スタート
2025年 一般社団法人 日本右脳記憶教育協会(JUNKK)代表理事に就任
塾講師として中高生の学習指導に長年携わる中で、幼児期・小学校期の「学びの土台づくり」の重要性を痛感。
結婚を機に地方へ移住後、教育情報や環境の地域間格差を実感し、「地域に根差した実践の場をつくりたい」との想いから、幼児教室アップルキッズを開校。
発達障害や不登校の支援、放課後等デイサービスでの指導、子ども食堂での学習支援など、多様な子どもたちに寄り添う教育活動を展開中。