「小学生になったら読み聞かせはもう卒業?」「子どもが自分で読めるようになったら終わりにすべき?」と疑問に感じている親御さんは多いのではないでしょうか。
読み聞かせをいつまで続けるべきかがわかると、焦って終わらせることなく、子どもにとって最もよいタイミングで自然に移行できるようになります。
読み聞かせはいつまで続けるのかを正しく知ることで、今の読み聞かせをより大切に楽しめるようになります。
読み聞かせはいつまで続けるの?
読み聞かせは子どもが「もう読んでもらわなくていい」と思うまで続けてよく、小学校高学年・中学生でも続ける価値があります。
「自分で読めるようになったら読み聞かせは卒業」と思いがちですが、これは大きな誤解です。
自分で文字が読めるようになっても、「読んでもらう」体験は「自分で読む」体験とはまったく異なる価値を持っています。
読み聞かせを聞くとき、子どもは文字を解読することにエネルギーを使わずに済むため、ストーリーの世界・登場人物の感情・言葉のニュアンスをより深く味わうことができます。
その結果、自分で読むよりも高いレベルの語彙・表現・物語理解が育ちやすくなります。
また、親が声に出して読んでくれるという体験そのものが、子どもにとって「自分のために時間を使ってもらえている」という愛情体験になります。
「いつまで読んでいいのか」という問いへの答えは、「子どもが求める限り、いつまでも」です。
10歳でも12歳でも、子どもが「読んで」と言うなら読んであげることが、子どもの情緒的な安定と知的な発達の両方を支えます。
このように、読み聞かせはいつまでも続けてよく、子どもが求める限り終わりにする必要はありません。
次の段落では、年齢別の読み聞かせの変化と楽しみ方を解説します。
年齢別・読み聞かせの変化と楽しみ方
読み聞かせは年齢とともに形が変わりながら続けることができ、それぞれの年齢ならではの楽しみ方があります。
「年齢が上がると読み聞かせは難しくなる」と思いがちですが、実際には年齢が上がるほど、読み聞かせの内容が豊かになり、親子の会話も深まっていきます。
0〜2歳:声・リズム・温もりを楽しむ時期
言葉の意味よりも、親の声のトーン・リズム・温もりそのものが最大の価値です。
同じ本を何度も繰り返し求められることが多く、これは言語パターンの定着に欠かせないプロセスです。
飽きずに繰り返し読んであげることが、この時期の最も重要な関わりです。
3〜5歳:ストーリーと感情を楽しむ時期
ストーリーの展開を楽しみ、登場人物の気持ちを考えられるようになります。
「次はどうなると思う?」「なんでこの子は泣いたと思う?」という問いかけを交えることで、思考力と共感力が育ちます。
お気に入りのシリーズができたり、特定の登場人物に強い感情を持ったりする姿が見られるようになります。
6〜8歳(小学校低学年):「自分で読む」と「読んでもらう」が並行する時期
自分で文字が読めるようになりますが、読み聞かせへの需要が急になくなるわけではありません。
「自分では読めるけど、読んでもらうほうが楽しい」という状態が続くことが多く、この時期も読み聞かせを続けることで語彙力・読解力の発達が加速します。
また、自分では選ばないような本・少し難しい本を読み聞かせで体験させることで、読書の幅が広がります。
9〜12歳(小学校中・高学年):対話としての読み聞かせ
小学校高学年になると、読み聞かせ後に本の内容について深く話し合うことができるようになります。
「この登場人物の選択はどう思う?」「自分だったらどうする?」という対話が、批判的思考力や倫理観を育てます。
絵本よりも章立てのある本・詩・ノンフィクションなど、様々なジャンルを読み聞かせることで、知的な刺激がさらに豊かになります。
「一緒に本の世界を旅する友達」のような関係が親子の間に育っていきます。
このように、読み聞かせは年齢とともに形を変えながら続けることができ、それぞれの時期に異なる豊かさがあります。
次の段落では、子どもが「もういい」と言い始めたときの対応を解説します。
子どもが「もういい」と言い始めたときの対応
子どもが「もう読んでもらわなくていい」と言い始めたときは、無理に続けず、形を変えて読み聞かせの時間をつないでいくことが大切です。
「もういい」という言葉が出てくるのは、子どもの自立心の表れであり、健全な発達のサインです。
しかし、完全に読み聞かせをやめてしまうより、形を変えて続けるほうが子どもにとっての恩恵が続きます。
「一緒に読む」スタイルに切り替える
親が読む場面と子どもが読む場面を交互にする「交互読み」に切り替えることで、「読んでもらう」から「一緒に楽しむ」へ自然に移行できます。
「このページはあなたが読んで、次は私が読むね」という形が、自立心を尊重しながら読み聞かせの時間を続ける方法になります。
「ながら聞き」を取り入れる
寝転びながら聞く・絵を描きながら聞くなど、「ちゃんと聞かなければ」という形式を外すことで、高学年でも読み聞かせを続けやすくなることがあります。
「聞いているかどうかわからない状態でも、親の声は届いている」という理解を持って、プレッシャーなく続けることが大切です。
子どもの好きな本に合わせる
「これを読んで」と子どもが持ってきた本はその子の今の興味そのものです。
親が選んだ本より、子どもが選んだ本を読むことで、読み聞かせへの興味が復活するケースが多くあります。
漫画・図鑑・ゲームの攻略本でも、子どもが興味を持っているなら声に出して一緒に楽しむことが読み聞かせの精神につながります。
「もういい」を一時的なものとして受け取る
「もう読んでもらわなくていい」という時期が来ても、しばらくするとまた「読んで」と言ってくることがあります。
特に疲れているとき・体調が悪いとき・何か嫌なことがあったときに、子どもは読み聞かせに戻ってくることが多いです。
「やめた」ではなく「いつでも再開できる」というスタンスで関わることが大切です。
子どもが「もういい」と言い始めたときは、無理に続けず形を変えながら、読み聞かせの時間をつないでいくことが基本です。
次の段落では、読み聞かせを長く続けることで育つ力を解説します。
読み聞かせを長く続けることで育つ力
読み聞かせを長く続けることで育つ力は、語彙力・読解力・想像力・共感力・親子の絆という5つです。
「どうせなら早めに自分で読めるようにしたほうがいい」と思う方もいますが、読み聞かせで育つ力は自分で本を読むだけでは得にくいものが多くあります。
語彙力・読解力
読み聞かせで聞く語彙は、日常会話や子ども向けのテレビで触れる語彙より格段に豊かです。
長期間にわたって多くの本を読み聞かせで体験することが、就学後の国語力・読解力の基盤になることが多くの研究で示されています。
「読み聞かせをたくさんしてもらった子は語彙が豊か」という実感を持つ保育士・教育者は非常に多いです。
想像力・創造力
絵のないページ・言葉だけのページを聞きながら、子どもは頭の中にイメージを作り上げます。
この「言葉からイメージを生み出す力」が、想像力・創造力の基盤になります。
映像をそのまま受け取るテレビやYouTubeとは異なり、読み聞かせは自分でイメージを作る能動的な脳の活動を促します。
共感力・感情の豊かさ
物語の中の登場人物の喜び・悲しみ・怒り・葛藤を追いかけることで、他者の感情を理解する力が育ちます。
「なぜこの子は泣いたと思う?」という問いかけを繰り返すことで、他者の立場に立って考える習慣が自然に身についていきます。
親子の絆と安心感
読み聞かせの時間は、子どもにとって「ママ・パパが自分のために時間を使ってくれている」という愛情体験そのものです。
毎晩の読み聞かせが積み重なることで、「自分は大切にされている」という自己肯定感の土台が育っていきます。
思春期に入っても「読み聞かせをしてもらった記憶」は子どもの心に残り続け、親子の絆を支える経験になります。
本を好きになる土台
親に読んでもらった本の楽しい体験が積み重なることで、「本は楽しいもの」という感覚が自然に育ちます。
読書習慣のある大人の多くが「子どものころ読み聞かせをしてもらった記憶がある」と語ることは、決して偶然ではありません。
読み聞かせを長く続けることで、語彙力・想像力・共感力・親子の絆・本好きになる土台という5つの力が子どもの中に育っていきます。
監修

略歴
| 2017年 | 本田右志理事長より右脳記憶教育講座を指南、「JUNKK認定マスター講師」取得 |
|---|---|
| 2018年 | 幼児教室アップルキッズをリビングサロンとして開講 |
| 2020年 | 佐々木進学教室Tokiwaみらい内へ移転、「佐々木進学教室幼児部」として再スタート |
| 2025年 | 一般社団法人 日本右脳記憶教育協会(JUNKK)代表理事に就任 |



